銭湯といえば富士、なぜ??タブーとされている絵も。

銭湯の絵に富士山がよく描かれている理由は、富士山が日本において特別な意味を持つからです。
富士山は日本で最も高い山であり、古来より信仰の対象とされてきました。
また、富士山は美しさや不変性の象徴ともされ、多くの文化作品や芸術作品で題材とされています。

銭湯
銭湯の富士

銭湯の壁画に富士山が選ばれる理由の一つとして、これらの文化的、霊的な価値に加えて、幸福や繁栄、長寿の象徴とされることもあります。富士山を見ることが吉祥とされ、その美しい姿を浴場に描くことで、訪れる人々に安らぎや幸せをもたらすという願いが込められているのです。

さらに、銭湯は地域コミュニティの中心的な役割を果たしてきました。
そのため、壁画は単に装飾というだけでなく、銭湯を訪れる人々に共通の話題を提供し、コミュニティを一層固める役割も果たしています。富士山は日本人にとって共通の象徴であり、人々を結びつける力があると考えられています。

富士山の壁画は、浴場内の湯気や水蒸気による損傷から壁を保護する実用的な側面も持っています。
耐久性のある塗料で描かれた壁画は、壁を保護するとともに、銭湯を美しく彩ります。

銭湯の壁画に富士山が描かれることは、日本の文化や美意識、社会的な結びつきを象徴しているのです。

目次

銭湯の絵としてタブーとされている絵

猿

「猿」「夕日」「紅葉」が銭湯の絵で避けられることがあるという話があります。
それぞれに特定の理由や文化的な背景があるためです。
これらのモチーフがなぜタブーとされるのでしょう。


猿は「さる(去る)」という言葉と音が同じであるため、運が去るという縁起の悪い象徴と見なされることがあります。銭湯や他の縁起を担ぐ場所では、福を呼び込む意味合いの強い装飾を好むため、猿は避けられることがあります。

夕日
夕日は一日の終わりを象徴し、それが人生の終わりや物事の終焉を連想させるため、銭湯の絵としては避けられることがあります。銭湯は元気を回復させる場所としての意味合いが強いため、終わりよりも始まりや継続を象徴するモチーフが好まれます。

紅葉
紅葉は秋を象徴し、豊かな自然の美しさを表しますが、同時に物事が終わりに近づいていること、または衰退を象徴すると見なされることもあります。このため、紅葉を描くことが縁起が悪いとされる場合があるようです。

これらのタブーは、縁起を担ぐ文化や言葉遊び、象徴的な意味づけが日本の伝統や慣習の中で重要な役割を果たしていることを示しています。

富士山以外に描かれやすいもの

銭湯
銭湯の絵

銭湯の壁画で富士山以外に描かれやすいモチーフには、いくつかの代表的な例があります。これらは日本の自然、歴史、文化に深く根ざした象徴であり、銭湯訪問者に親しみやすい、または癒しを与える要素として選ばれます。以下はその中から特に人気のある3つです。

温泉地の風景
温泉地や山並み、滝などの自然豊かな風景は、リラクゼーションと健康を象徴し、訪れる人々に癒しを提供するためによく選ばれます。これらの風景は、日本の四季を反映しており、訪れる人々に季節感を感じさせるとともに、自然の美しさや豊かさを称えます。

歴史的・伝説上の人物
武士や武将、神話や伝説に登場する人物など、日本の歴史や物語に基づくキャラクターは、勇敢さや知恵、美徳を象徴するものとして壁画に描かれることがあります。これらの人物は、銭湯を利用する人々にとって親しみやすく、また尊敬の対象となっており、壁画を通じて文化的な価値や教訓を伝える役割を担います。

季節の花々や風物詩
桜や紅葉、雪景色など、季節の変化を象徴する花々や風景は、銭湯の壁画で頻繁に取り上げられます。これらは日本の四季を美しく表現し、銭湯の利用者に季節感を与えるとともに、自然との調和や季節の移り変わりを楽しむ日本文化の一面を反映しています。また、これらの風景や花々は、平和や安らぎ、新しい始まりなどの象徴としても機能します。

これらのモチーフは、銭湯の伝統的な装飾としての役割を果たすだけでなく、訪れる人々に心の安らぎを提供し、日本の自然や文化に対する敬意と愛情を表現しています。

銭湯
銭湯

銭湯の絵からは、日本人が自然、歴史、季節の変化をどのように捉え、それを日常生活や文化の中でどのように表現しているのかが見て取れます。これらの絵は単なる装飾以上のものであり、日本の豊かな文化や伝統、人々の生活に対する深い敬意と愛情を伝えています。

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